【採用ミスを防ぐ】面接中のこの回答には気をつけろ!

採用面接は、候補者の適性を見極める重要な機会です。しかし、一見好印象に見える回答の中に、実は深刻な問題を示唆するものが潜んでいることがあります。

本記事では、採用担当者や面接官が注意すべき回答とその背後にある問題点を、志望動機、転職理由、自己PR、将来のビジョン、逆質問の5つのカテゴリーに分けて解説します。

これらの知識は、表面的な印象に惑わされず、真に優秀な人材を見出すための重要な指針となるでしょう。各回答の「危険度」と共に、どのような追加質問や観察ポイントが有効かを具体的に提示します。

目次

「転職の軸は、誰かの役に立てる仕事です。」

危険度:80%

パッと聞いて変なことを言っている訳ではないですが、この言葉をいう方は基本的に世にある仕事をあまり知らず、調べていない傾向にあります。

この世にある仕事のほぼ全ては誰かの役に立てる仕事であるので、自分が何をしたいかの言語化をサボっている可能性が高いです。

「御社の理念に共感しました。」

危険度:60%

この言葉については、発言したら不採用にした方がいいというわけではありません。

この言葉の後に、何か自分の過去のエピソードがあってその背景から理念に紐づけることができるのであればとても芯のあるいい人材の可能性がありますが、基本的にそんな方はあまりいません。

「ただ単にこれを言っておけばいい」と思いながら話している可能性が高いです。

「事業に将来性があると感じました。」

危険度:50%

この言葉も先ほどの言葉と同じで、その後の言葉が大切になります。

具体的に事業やサービスのどこがなぜ将来性があるに繋がるのかを説明できない・ズレていると、リサーチを全然しておらずただ会社への媚びで言っているだけの方である可能性が高いです。

「ITに元々興味を持っていました。」

危険度:80%

大体みんなITには興味を持っています。
これはITを具体例で挙げましたが、他の業界(広告・ものづくり・ヘルスケア)でも言えることだと思います。
特にITに関しては顕著に現れるためIT業界の採用担当者は注意しましょう。

この言葉を言ったとしても、
・現在、独学で学習中
・資格を最近取得した
というように、行動が伴っていれば問題ないでしょう。

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「幅広い業界を見ています。」

危険度:80%

ただ調べていないだけの可能性が高いです。

どの業界にも「稼げる」「安定している」「楽しそう」のようなそれぞれのメリットがありますが、その要素を絞れていない方の可能性が高いです。

自分に軸がないため、何かをすぐ言い訳にして行動しなかったり失敗を自責で捉える習慣がない可能性があります。

「ワークライフバランスを大切にしたいです。」

危険度:90%

これを言う方はかなり注意した方が良いです。

そもそも自分軸で動いており、会社に対して貢献などを後回しで考えている傾向にあるので、会社に利益を与える可能性が低い人材の可能性が高いです。

また、これを言うとどんな印象を受けるかというメタ認知もできていない方なので顧客との折衝を任せづらい人材でもあります。

「長所はコミュニケーション能力です。」

危険度:75%

それはこちら側が判断します!笑

おそらくあまり自己PRについて浅く考えており、言うこともないからとりあえずコミュニケーション能力をアピールしておくと言う考えの方かと思います。

ただ、筆者の経験ですが、過去に数名本当にコミュニケーション能力が高い方がいたので、一概に×ができないフレーズでもあります。

「学生時代にリーダーをしていました。」

危険度:70%

中途採用において、社会人として仕事をする中で何を得たかが大切かと思います。

学生時代のことしか出てこない場合、仕事に真摯に取り組んでいなかったり、仕事であまり身になる経験を積んでいない可能性が高いです。

小さなエピソードでもいいので、社会人になってからのエピソードを話す方の方が真面目で仕事に前向きな方が多い可能性があります。

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「将来はマネジメントに携わりたいです。」

危険度:50%

これを話す方、正直かなり多いかと思います。

回答として間違っている訳ではないですが、「これを言っておけばOK」感が大きすぎる言葉です。

なぜマネジメントをやりたいのか、どんな組織を作りたいのかについて話ができないとただ単にこれを話している可能性が高いです。

「30歳までに年収1000万円稼ぎたいです」

危険度:80%

ただ単にやる気がある人として見てもらいたいという感覚で話す方が多いフレーズです。

この返しとしては、
・なぜ1000万円なのか
・どのように稼ぎたいのか
・具体的にどんなプランなのか
というところを詳しく聞いて納得のいく回答ができる方であれば問題なはないかと思います。

また、稼ぐことに焦点を合わせすぎて協調性がないパーソナリティの可能性もあります。

「将来は起業や独立をしたいです。」

危険度:80%

こちらも先ほどの言葉に似ていますが、やる気があると見られたくて発言する方が多いです。

ほとんどの方が、
・何で起業するのか
・どうして起業するのか
という質問をして、具体的な回答が返ってきません。

また、会社側には「いつかはやめる方」という印象を与えてしまうことを考えられてないため、メタ認知ができておらず顧客との折衝を任せることが難しい可能性があります。

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「詳しい業務内容をお聞きしたいです。」

危険度:90%

「まず、自分で調べてきましょう。」となりますね。

仮説思考がなく、オープンクエスチョンの癖がついてしまっており、入社してもこのスタンスで仕事を進める可能性があります。

自分でまずは徹底的に調べるという習慣がついていないため、営業職などの適性はかなり低い可能性があります。

「入社までにやっておくべきことはありますか?」

危険度:90%

こちらも「まずは自分で調べてきましょう。」となりますね。

また、よくある逆質問のテンプレートとして有名なフレーズでもありますね。
仮説を立てずに質問しており、この質問をする方は大体教えたところで実行はしない可能性が高いです。

「御社ではどんな方が活躍していますか?」

危険度:80%

こちらもよくある逆質問のテンプレートとして有名なフレーズですね。

聞いたところで何かに役立つ訳ではない質問のため、もはや「質問はありません」と言っているのと変わらない質問でもあります。

”面接 逆質問”と検索して、「あ、これを言っておけば印象がいいんだ!」と短絡的に考えて発言しており、情報の取捨選択能力が低い可能性が高いです。

「今後の事業展開についてお聞きしたいです。」

危険度:40%

ベンチャー企業だとよくある質問かと思います。

会社の将来性を図る質問のため、ある意味仕方ない部分がありますが、仮説思考ができていないことが若干懸念になる質問ですね。

「月の残業時間はどれくらいですか?」

危険度:85%

ライフワークバランスについての質問は基本的にメタ認知ができていない証拠です。

候補者からすると気になるのはわかりますが、どんな印象を受けるかを理解せずに聞いていることは思考力が浅い可能性が高いです。

また、特に残業時間に関しては「早く帰りたい」という気持ちの他無いため、バリバリ活躍する可能性は低いです。

「質問は特にありません。」

危険度:95%

極論を言ってしまうと論外ですね。

興味ないという印象を植え付けてしまうことをわかっておらず、そもそもなにも考えていない人の特徴の一つです。

逆質問の時間は自分の興味の対象や質問力をアピールできる時間なのに、それをわかっていない部分も思考力が高くない可能性が高いです。

面接での候補者の回答は、その言葉の裏に隠された多くの情報を含んでいます。採用担当者や面接官は、これらの「要注意な回答」を単にネガティブな指標として扱うのではなく、候補者の本質を見抜くための糸口として活用すべきです。

重要なポイントは以下の通りです:

  1. 具体性の追求:抽象的な回答に対しては、必ず具体例や詳細な説明を求めましょう。これにより、候補者の経験の深さや思考プロセスを評価できます。
  2. 一貫性の確認:面接全体を通じて、候補者の回答に一貫性があるかを注意深く観察してください。矛盾点は、準備された回答と実際の姿勢のギャップを示唆する可能性があります。
  3. 行動の裏付け:特に自己PRや将来のビジョンに関しては、それを裏付ける過去の行動や現在の取り組みについて質問しましょう。言葉と行動の一致は、候補者の誠実さと実行力を示す重要な指標です。
  4. 企業研究の深さ:志望動機や逆質問から、候補者の企業研究の程度を見極めます。表面的な情報だけでなく、業界動向や企業の課題に対する理解を評価しましょう。
  5. 成長への意欲:どの回答においても、自己成長や学習への意欲が感じられるかを重視します。これは、長期的に組織に貢献できる人材の重要な特質です。
  6. 柔軟性と適応力:特に転職理由や将来のビジョンにおいて、変化に対する適応力や柔軟な思考を示せるかを評価します。

これらのポイントを意識しながら面接を進めることで、表面的な印象や準備された回答に惑わされることなく、真に組織に適した人材を見出すことができるでしょう。また、これらの視点は、より効果的な質問技法の開発や、面接官トレーニングプログラムの改善にも活用できます。

採用は組織の未来を左右する重要な意思決定です。本記事で紹介した観点を参考に、より深い洞察力を持って面接に臨むことで、優秀な人材の獲得と組織の持続的な成長につなげていただければ幸いです。

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