内定辞退率を激減させる!フォロー面談で実践すべき5つのポイント

中途採用において、優秀な人材を確保することは企業の成長に不可欠です。しかし、内定を出しても辞退されてしまうケースは少なくありません。本記事では、内定辞退率を下げるための具体的な方策、特に内定後のフォロー面談に焦点を当てて解説します。

目次

内定辞退を防ぐ第一歩は、適切な内定の出し方から始まります。以下のポイントに注意しましょう。

  1. 労働条件の明確な提示
    • 給与、勤務時間、休日などの労働条件を具体的に伝える
    • 曖昧な表現は避け、数字や具体的な制度名を用いて説明する
  2. 書面での提示
    • 口頭だけでなく、必ず書面(電子文書含む)で条件を提示する
    • これにより、候補者の理解を促し、後のトラブルを防ぐ
  3. 曖昧さの排除
    • 条件に不明確な点がある場合、候補者は不安を感じ辞退する可能性が高まる
    • 全ての条件を明確に説明し、質問があればその場で解決する

適切な内定の出し方は、候補者との信頼関係構築の第一歩です。ここでつまずくと、後のフォローがいくら充実していても効果が薄れてしまいます。
心構えとしては、曖昧な内定を出すと100%辞退されるというくらいで考えた方が良いです。

内定後のフォロー面談は、候補者が企業を最終的に選ぶための「逆面接」と捉えることが重要です。以下、面談の準備から具体的な内容まで、ステップごとに解説します。

1. 面談設定の準備

  • 参加者の選定
    • 候補者の直属の上司になる予定の人物
    • 可能であれば経営陣の1名も同席
    • これにより、候補者は具体的な業務イメージと会社の方向性を同時に確認できる
  • 面談の位置づけ
    • この面談は「逆面接」であることを認識する
    • 候補者が企業を選ぶ立場にあることを念頭に置く
  • 事前準備
    • 候補者の志望動機や転職の軸を再確認
    • 会社が求める人材像と候補者のマッチングを整理

2. 「選考を受けていただきありがとうございました!」

あまりにも基本的ですが、面談の冒頭で、候補者の選考プロセスへの参加に対して心からの感謝を伝えることが重要です。

  • 「長い選考プロセスにお付き合いいただき、誠にありがとうございます」
  • 「あなたの時間と労力を大切に使っていただいたことに、心から感謝しています」

このような言葉かけは、候補者との良好な関係構築の基礎となります。意外にも、この簡単な感謝の表現が欠けていることで、候補者が企業に対して良くない印象を持つケースがあります。

3. 「あなたのココに魅力を感じました!」

候補者に対して、なぜオファーを出したのかを具体的に説明します。これにより、候補者は自身の価値を再認識し、入社への動機が強まります。

  • スキルや経験だけでなく、内面の魅力やマインドセットを評価していることを伝える
  • 「あなたの○○というスキルに加え、△△というマインドセットに非常に魅力を感じました」
  • 「入社後は、◯◯の分野で特に活躍していただきたいと考えています」

具体的な期待を伝えることで、候補者は自身の将来像をイメージしやすくなります。

これまでの職歴からわかるスキルや経験だけでなく、選考中に話している中で見えてきた内面やマインド、考え方などの「アナタしか持っていない部分に魅力を感じている」ということを伝える意識をしましょう。

4. 「ぶっちゃけ、何で悩んでいますか?」

ここが最も重要なポイントです。候補者が現在抱えている懸念や不安を率直に聞き出し、可能な限り解決策を提示します。

  • 待遇面での不安
    • 「現在提示している年収が低いとお考えでしょうか?」
    • 将来的なキャリアパスと昇給の可能性を具体的に説明
    • 例:「3年後には◯◯◯万円の年収を目指せるキャリアパスがあります」
  • 労働環境に関する懸念
    • フレックスタイム制度や副業規定などについて質問
    • 「フレックス制度や副業について、どのようなニーズがありますか?」
    • 可能な範囲で柔軟な対応を検討
    • 例:「副業については、利益相反にならない範囲で許可する方向で検討できます」
  • 職場の雰囲気や人間関係への不安
    • 「職場の雰囲気について、どのような点が気になりますか?」
    • 実際の職場見学や同僚との面談機会を提案
    • 例:「次回、実際に職場を見学していただき、チームメンバーとも直接お話しいただく機会を設けましょう」

実際、制度や環境面で対応するのが難しいことが多いかと思います。
副業や時短業務など、「厳格にルールが決まっていないが一旦禁止している」という企業も少なくないと思います。
もちろん気軽にOKを出すのは控えた方が良いですが、副業OKにしてでも採用したい人は例外で適用しても良いのではないかと思います。

ここで気をつけるのは、周りの既存社員への影響です。
 「え、あの人だけなんでいいの?特別扱いずるい。」
 「あの人がいいなら私も時短勤務したい!」
という揉め事を起こらないように、事前の周知などが必要になってきますので注意しましょう。

5. 「コレ、どうするといいと思う?」

候補者自身にも解決策を考えてもらうことで、当事者意識を高めます。

  • 「現在の会社で足りないと感じている点について、当社ではどのように改善できると思いますか?」
  • 「あなたの経験を活かして、◯◯の課題をどのように解決できると考えますか?」

このような質問を通じて、候補者は自身の役割や貢献可能性を具体的にイメージできるようになります。
入社後のイメージを想像させることで、入社にかなり前向きなスタンスにすることができます。

また、会社の課題や弱みを率直に伝えて候補者の考えからくる解決策を聞きたいという姿勢を見せることで、「あなたに期待しています」というメッセージが伝わります。

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フォロー面談に加えて、以下の施策も内定辞退率の低下に効果があります。

  1. 定期的なコミュニケーション
    • 内定から入社までの期間、定期的に連絡を取る
    • メールやビデオ通話を活用し、候補者の状況を確認
  2. 入社前研修の実施
    • 業界や会社の最新情報を共有する研修を実施
    • 他の内定者との交流機会を設け、仲間意識を醸成
  3. メンター制度の導入
    • 内定者に現役社員のメンターを割り当て
    • 気軽に質問や相談ができる環境を整備
  4. 入社後のキャリアパスの明確化
    • 具体的な昇進・昇給基準を提示
    • 長期的なキャリア展望を示し、成長機会をアピール
  5. 企業文化や価値観の共有
    • 会社のミッションやビジョンを丁寧に説明
    • 社員のストーリーや成功事例を共有
  6. 柔軟な対応姿勢
    • 候補者のニーズに可能な限り対応する姿勢を示す
    • 即座に対応できない要望でも、将来的な検討可能性を伝える

内定辞退率を下げるためには、候補者との信頼関係構築が鍵となります。適切な内定の出し方から始まり、丁寧なフォロー面談、そして入社までの継続的なサポートを通じて、候補者の不安を解消し、入社への期待を高めることが重要です。

特に、フォロー面談では以下の点に注意しましょう:

  1. 心からの感謝を伝える
  2. オファーの理由を具体的に説明する
  3. 候補者の懸念事項を丁寧に聞き取り、解決策を提示する
  4. 候補者自身の意見や提案を積極的に求める
  5. 柔軟な対応姿勢を示し、長期的な関係性を築く

これらの取り組みを通じて、候補者は自身の価値を再確認し、新しい環境での活躍をより具体的にイメージできるようになります。結果として、内定辞退率の低下につながり、優秀な人材の確保が可能となるでしょう。

内定辞退の防止は、採用活動の最終段階における重要な課題です。本記事で紹介した戦略を自社の状況に合わせてカスタマイズし、効果的な内定者フォローを実践してください。優秀な人材の獲得は、企業の持続的な成長と競争力強化につながる重要な投資であることを忘れずに。

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